エロ・グロ・ナンセンス!!!ジャズだ!!スピードだ!!女の脚だ!!感度良好!電光石火!!不良少年・少女に刮目せよ!!! 日本初のノーベル賞作家・若き日の川端康成が不良美少女に恋して描いた傑作青春新聞小説『浅草紅團』が発想の原点です。舞台は昭和４年・・・大正ロマンに酔った大日本を関東大震災が襲って６年目の物語。汚れちまった純情を抱えた震災孤児達が、疾風怒涛の時代の路地裏を駆け抜けていく。帝都の魔窟、浅草公園＝エンコはまさに人間万国博覧会場だ。娼婦にゴウカイヤの皆さん(乞食の組合)ヤクザに公安に大陸浪人、インテリゲンチャの無政府主義者とコーカサスの美少女に、支那やら朝鮮から流れ着いた東亜の輩が目白押し。おっとどっこい当世流行りは『エロ・グロ・ナンセンス』の王様＝浅草レヴューの面々を忘れちゃいけない。欲望剥き出しの有象無象がひしめき合い、どいつもこいつも生き抜くために、浅草のおっかさん＝観音様を一心祈って暮らしてく・・・前回公演作品を大幅にリニューアル致しました。乞うご期待!!

レッツゴーBOOGIE-WOOGIE!!!心の震えが止まらない!!体の疼きがたまらない!!踊っていなけりゃつまらない!! 戦後無頼派の雄、田村泰次郎の問題作『肉体の門』が当作品の発想の原点です。『肉体の解放こそ人間の解放である』を謳いあげた戦後最初のベストセラーのストーリーを疾走する主人公の群れは『パンパン＝フリーの売春婦』です。新宿劇団空気座における１０００回を超えるロングラン公演、そして５度に渡る映画化と『肉体の門』はまさに戦後を彩る金字塔です。劇団ドガドガプラスの『戯作・肉体だもん』は汚れても踏まれても、健気で可愛い娼婦達の物語。復員兵にアプレゲール、三国人でひしめく愚連隊。おっとどっこい浅草の顔役だって黙っちゃいないか。デカにブンヤにシューシャインボーイ、どいつもこいつも寄ってこい。一筋縄ではいかない輩がチンチンに焼け上がった時代を舞台にブギウギ唄って踊ります。

嗚呼スタンダール、御免なさい。『恋愛論』も読んでます。 『満州調査部』は考えた…「五族協和を謳歌して王道楽土をやってくためには、荒ぶる人民の心を鷲掴みして骨抜きにする女優誕生こそが肝要である!!」と。使命を帯びた『満映』俳優部は素材を求め帝国全土を彷徨、遂に西表島で原石の確保に成功。島美人の名は樹里杏(ジュリアン)…乳白色の肌に鳶色の瞳を持つ(クオーター)…。 空と海と島と…家族ぐらいしか知らない無垢な魂を女優に育て上げる。【俳優】とは読んで字の如し『【人】(にんべん)に非ずして【人】に優る』奇怪なる生き物。その上【女優さん】とあっては女性の魅力さえをも売り物にする魔性の鵺(ぬえ)、すなわち『厄介な性悪』を生成する難行であったことに関係者全員が突き当たるのであった…。

望月版ロミオとジュリエット。お江戸に恋の花が狂い咲く。 時は元禄時代・・・『生類憐みの令』はちと面倒だが兎にも角にも景気がいい。論語大好き犬公方綱吉のご機嫌を損ねぬ為に侍は『武』を打っちゃっての天下泰平。江戸の悪所吉原の裏門に屋敷を構える犬神一家の一人娘『樹里恵』が女主人公。『女信長』のあだ名も似合う美貌が評判の跳ね返り娘だ。 さて一方のヒーローは播州赤穂藩江戸勤番の若侍毛利小平太。仇名は『狼眼男』＝狼の眼を持つ若者の口癖は「生き過ぎたるや25の春」。身分を超えた二つの魂は出会ったとたんに引きつけられた。叶わぬ恋、ならぬ恋、そもそも恋など望まぬはずの男と女が恋に狂った。女侠客、歌舞伎の花形、花魁に奴連・・・江戸下町の有象無象が繰り広げる奇想天外の恋物語。

唐組、魂の競演。樋口一葉の傑作が望月流となって、元フランス座に蘇る。 『本牧TK Club』は進駐軍に復員兵相手のヤバい酒場で…当然何でも売っている。『アゲハ』はこの店のナンバーワンで毎夜しこたま飲んでは男達の間をフラフラ飛び回る蝶々だ。こいつは秘密なのだが、付け人の『サナギ』は『アゲハ』の妹で、本名は『美登利』…二人はかつて中国大陸を旅した慰問団の看板女優と美少女ダンサーだった。『サナギ』は蒸し暑い大陸の進駐基地で起きた或る事件がきっかけではプッツリ声を失くしていた。『アゲハ』が呷る哀しい酒は鎮魂の呼び水だ。雷鳴と共に現れる日ノ本一のいい男『本牧助六』は慰問団の座長であり、かつては恋人でもあった花川六助だった。助六が景気を付けると『TK Club』は時空を彷徨い、いつしか大陸へと呼び戻されていた。

永井荷風の隠れた名作が鈍く輝きだす、望月版昭和エロチズム。 主人公「太田」は日露戦争後に青春時代を過ごした画家である。東京美術学校を卒業したのちフランス洋行を果たし裕福で自由の気風を身につけた青年だった。帰国後、妻「辰子」と息子「和也」との穏やかな生活を送るも“あの戦争”が家族のあり方を変えていく。「和也」の結婚、妻「辰子」の死、「和也」の出征と戦死。初老を迎えた「太田」と家に残った嫁「雪江」との暮らしは、戦争の形勢が傾くにつれ密度を増していった。許されない行為、愛である事を承知しながら、寄る辺ない二人がようやく辿り着いた岸辺であった。やがて訪れる８月15日…日本の敗戦は二人の愛の終焉を意味していた。

浅草の劇団ドガドガプラス（唄って踊ってお芝居します）が今回挑戦するは御存知『浅草紅團』。日本初のノーベル賞作家、若き日の川端康成が浅草公園（＝エンコ）を根城の不良少女に恋して書いた傑作青春小説です。時は昭和４年、震災復興の日本も世界恐慌で大不況。満州あたりで軍部もノロシを上げそうだ。・・・こうなりゃ、浅草六区にエログロナンセンスのアダ花でも咲かすか。「ネエちゃん、脚見せてごらん。よしっ合格！！今日からお前もカジノ・フォオリイの踊子だい」byエノケン

第12回公演 『偽作・不思議の国でアリんス2012』 2012/08/23 (木) ～ 2012/08/27 (月) 東京キネマ倶楽部 作・演出 望月六郎 出演 戸田佳世子、黒沢美香、松山クミコ、中田有紀、松本都、ゆうき梨菜、白石量子、本橋由香（lovepunk）、中村ちひろ（アストラル）、皆川舞（Y'agency）、榎本愛子、大河内美帆、鈴木あずさ、奈良坂篤、J・橋口裕、丸山正吾、船戸慎士（スタジオライフ）、篠原さとし（ケイエムシネマ企画）、細山田隆人（アクトレインクラブ）、前田寛之（デペッシュ）、松永一哉、ながしの信之、木下藤吉（TOPONONE）、本田昂也、森洋大、AiNA、EMI、Emi、神田真弥、MISUZU、Lise ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 聖書の次に読まれているというルイス・キャロルの「ふしぎの国のアリス」に着想を得た恋愛至上主義ストーリー。 大人なのになぜか身長144センチのバスガイド嬢アリス。 その小ささ故にバックミラーに写らなくて大型バスに轢かれてしまい、気づけばお伽の国にさ迷い込んでしまいました。 出会うのは白雪姫やら地黒のシンデレラ、 ペロー童話の"ロバの皮"を被ったお姫さま、 お決まりの「オーホッホッホ…！」で登場する女王さまにお気楽な王様、 精力たっぷりの魔王にどこかオマヌケな魔女、 さらにロビンフッドや三銃士、 果てにはジャンヌ・ダルクまでが登場するハチャメチャワンダーランド。 キス魔の王子様は果たしてアリスを救い出せるのか！？ 大好評だった2010年の初演をリニューアルして、昭和ロマンたっぷりの「東京キネマ倶楽部」に舞台を移し、ダンスも歌もさらにパワーアップした『ネオ・バーレスク』をお届けします。

時は1950年代、ＵＳＡとソビエト（現ロシア）の冷戦は宇宙にまで及んでいました。ソビエトはスプートニクでライカ犬を宇宙に送り、後れをとったアメリカはマーキュリー計画でチンパンジーを宇宙飛行士に仕立て上げます。このドキュメンタリー映画を観た際『劇団の小美人・松山クミコをチンパンジー・ＨＡＭにしたら可愛いだろうな』という発想から生まれた物語です。ママチンパンジー、兵隊ジャック、アニメ世界の美女。劇団初のストリートプレイ。浦川、黒沢の唄う挿入歌『惑星紀行』はロマンチックなラブソングです。

4度の結婚を経験した谷崎は恋多き男ですがその中でも、親友佐藤春夫との間で起きた細君譲渡事件は戦前の一大スキャンダルです。その辺の複雑な男女関係を大胆に推理してみました。時は昭和始め、舞台は東洋の魔都と呼ばれた南京。時勢柄筆を休めた谷崎が捨て子の少女を集めて始めたのがサーカス。盲目の少女「春琴」と下僕「佐助」の演目が『春琴ショー』・・・何と盲滅法の出刃打ち芸です。谷崎の妻「千代子」が率いる『猫科猛獣ショー』が谷崎サーカスの2枚看板だった。2つの秘密結社がサーカステントの陰を跳梁跋扈（ちょうりょうばっこ）する。落雷が招いた停電の中、春琴の顔面に熱湯が掛けられた。その時臨時人民裁判の扉が開かれる。裁くのは誰、裁かれるのは誰！！？？ドガドガプラス、第2回公演を大幅に改訂した自信作です。挿入歌は『最悪な俺だけど』・『知ってくれないの？』です。